通信制高校への転入と編入は何が違う?手続きや費用は?

通信制高校の基礎知識

何らかの事情で全日制高校に通うことが難しくなってしまった人や、以前に通っていた高校を中退している人などにとって、通信制高校への転入・編入は高卒資格を得るための選択肢の一つになります。

このページでは、転入・編入を検討している人のために、以下のような内容について説明していきます。

  • そもそも転入と編入は何が違うの?
  • 転入や編入はどういった理由で行われるの?
  • それまで取得していた単位はどうなるの?
  • どういう手続きを行えば良いの?
  • 費用はどのくらいかかるの?

多くの人が持つような疑問にお答えしているので、ぜひ参考にしてみてください。

転入と編入の違い

まずは転入と編入の違いをしっかり確認しておきましょう。

転入と編入の違い

転入他の高校に通っている人が通信制高校に入学すること
編入他の高校を中退・退学している人が通信制高校に入学しなおすこと

転入は「転校」、編入は「入り直し」に近いと考えるとわかりやすいと思います。現在も高校に通っている人が通信制高校へ入るなら転入、既に中退あるいは退学済みの人なら編入となるので、まずは自分(あるいは自分の子ども)がどちらに該当するかをチェックしてみてください。

ちなみに、休学中でも在籍しているのであれば転入となります。

入学できるタイミングの違い

転入は大部分の学校で随時行うことができますが、編入は決まったタイミングでしか行えないことが多いです。

例えばN高等学校の場合、ネットコースなら4月・7月・10月・1月のタイミングでのみ編入が可能です。通学コースの場合は4月・10月のタイミングでのみ受け付けているため、それ以外の時期では編入不可ということになります。

カリキュラムの関係もあるので、学校ごとに違うのは仕方ないですね。事前にチェックしておくようにしましょう。

通信制高校へ転入・編入する理由

通信制高校に転入や編入をする理由にはどのようなものがあるのでしょうか。

いじめや不登校などを経験したため

通信制高校は登校頻度を少なく抑えることができるので、何らかの理由で全日制高校に通うことが難しくなった人が転入・編入することがあります。

いじめや不登校などを経験した生徒にとって、通信制高校は負担を減らしつつ高校卒業の資格を狙うことができる場所になっているのですね。

さらに、こうした生徒をケアするため、通信制高校にはカウンセラーが在籍しているところもあります。学業を進めつつ、心のケアも行っていくことができるのはこうした学校の強みになっています。

日中の時間を確保するため

芸能活動をしていたり、アルバイトなどで日中忙しくしていたりする人にとっては、毎日のように登校する必要のない通信制高校の方が向いているというケースもあります。

そのぶん自分で勉強の進捗管理をしていかなければいけませんが、上手にコントロールできるなら日中の活動を優先できる点でメリットがあるのです。

転入・編入前に取得していた単位の扱い

通信制高校に限らず、高等学校は卒業するまでに74単位の取得が必要です。当然、単位が足りていないと卒業できませんので、通信制高校へ転入・編入する際にはそれまで取得した単位の扱いが気になるところですよね。

この「取得済みの単位」に関しては、転入・編入後も基本的に引き継がれるので安心してください。タイミング次第では、他の同学年の生徒と同じ時期に高校卒業をすることも可能です。

ただ、ここで注意したいのは「認定されていない単位は引き継げない」という点です。

どういうことかと言うと、例えば年次の途中で中退をしていた場合、それまで授業を受けていても「単位の認定」までは至っていません。そのため、通信制高校に編入した後も同じ科目を最初から履修し直しになる場合があるのです。

編入時の単位イメージ

(例)2年次の途中で中退し、3年次の始めに編入した場合

これを避けるためには、できる限り年次の途中での退学(中退)などを回避しつつ、転入・編入先へ単位の扱いがどうなるかを事前にしっかりと確認しておきましょう。

転入の場合は基本的に出席日数まで引き継げるので、できれば編入より転入の方が良いですね。

卒業タイミングが他の生徒より遅れる場合も

前述の通り、授業を受けていても「単位の認定」まで至っていない場合は、その単位を履修しなおす必要が出てくることもあります。

そうなると、高校生活3年目までに必要な単位数を取得しきれず、卒業のタイミングが翌年以降にずれ込むことも起こり得ます。

同年齢の人と一緒に進学することを目指している場合や、更なる学費を支払う余裕がない場合には、卒業タイミングが遅れてしまわないかを転入・編入前にしっかりと確認しておくようにしましょう。

転入・編入に必要な手続き

高校イメージ

それでは、転入や編入を行う際に必要な手続きを確認していきましょう。

資料請求などの情報収集

まずは希望する通信制高校の情報を集めます。学費や手続きなどは学校のホームページからは分からないことも多いので、必ず資料請求を行うようにしましょう。

各学校のホームページでも資料を請求できますが、ズバット通信制高校のようなサイトから一括請求を行った方がラクです。特に学費を比較したい場合などは、多くの学校の資料を入手したくなるはずですので、こういったサービスを活用するのがおすすめです(無料)。

願書の取り寄せと提出

希望する通信制高校が見つかったら、その学校へ転入あるいは編入するための願書を取り寄せましょう。これは学校によって入手方法が異なります。

資料請求した際にパンフレットと一緒に願書を送付している学校もあれば、個別相談会で出願書類を渡している学校もあります。Web願書に対応しているところでは、インターネット上で出願手続きを行うことも可能です。

後述する必要書類もこのタイミングで提出することがほとんどでしょう。

入学試験

出願書類を提出した後は、転入・編入のための入学試験を受けます。

入学試験と言っても、厳しい学力試験を課すようなところはあまりなく、生徒の現在の状況を把握するための面接がメインとなっているところが多いようです。作文を行うこともあります。

無事合格できたら、授業料の振込などを行い、いよいよ通信制高校での学生生活がスタートとなります。

転入・編入の必要書類

出願書類

転入・編入の手続きや必要書類に関しては各学校の資料を見るのが一番ですが、主に必要になる書類をあらかじめ知っておくと準備の際に便利です。

転入の場合学籍・就学状況証明書、成績・単位修得証明書、転学照会書
編入の場合在学証明書、成績・単位修得証明書

こうした書類は、転入の場合は在籍中の学校に、編入の場合は以前在籍していた学校に発行を依頼します。

発行手続きに一週間程度かかることがほとんどなので、希望する学校の資料請求で必要書類を洗い出したら、早めに準備を進めるようにしましょう。

転入・編入にかかる費用

転入・編入を行う際にかかってくる費用についても知っておきましょう。

基本的には、以下のような費用が必要となります。

  • 個別説明会等のための交通費
  • 選抜料(検定料)
  • 証明写真代
  • 書類発行にかかる費用

通信制高校とは言っても、まったく通学しなくて良いわけではありませんので、転入・編入の手続き前に実際に学校を見に行くのはとても大事です。特に、願書を入手するために個別説明会に行かなければいけないような学校では、必ず交通費が必要になります。

また、入学試験を受ける際には選抜料(検定料)の支払いが原則として必要です。金額としては私立の場合で5,000円~20,000円程度を見ておくと良いでしょう。公立ならもっと安くなります。

なお、書類の提出時に貼付する証明写真の費用も必要となりますが、こちらはこだわらなければ数百円で撮れます。書類も、単位修得証明書の発行にかかる手数料は数百円程度です。

学費については下記の記事も参考になりますので、併せて確認してみてください。

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まとめ

通信制高校への転入や編入は、学校によっては随時受付も行っています。卒業タイミングに遅れを生じさせないためにも、以下のような項目は特に注意して確認していきたいですね。

  • 取得済み単位がどのくらいあるか
  • いつから転編入が可能か
  • 入学後に何単位を取得できるか
  • 出席日数は引き継げるか

学校によって必要な手続きや費用、転編入可能時期にばらつきがありますので、まずは資料請求を行い、必要に応じて個別説明会などに足を運ぶようにしましょう。